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2024年9月16日更新
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BTX フォーム規格が2003年秋のインテル開発フォーラム(IDF)で、発表されてから、すでに2年近くが経過しました。
当時はすぐにでも、現在のATX 規格からBTX に移行するだろうとか予測する雑誌もありましたが、筆者は今度は何年もかかるだろうと感じました。というのは、過去にも同じことがあったからです。
'95年頃でしょうか、まだ覚えている人もいるかと思うのですが、DOS/V パソコンの普及し始めた頃の主流は、AT 規格というパソコンであり、大きな特徴は、電源スイッチのオフは、最後に使用者が切るものでした。
これが、Windows ソフトで終了できる、いわゆる現在のATX 規格が登場した時、すぐにも、この方式に移行するだろうと関係者は思ったのですが、この急激なパソコンの技術革新、成長期でも、普及には、じつに数年を要したのです。
今回のBTX 規格の主な狙いは、ますます増大するCPU などに起因する発熱から、冷却が必要な主要部品を効率よく冷やすための部品配置(レイアウト)変更とエアーフローの確保にあります。
ただ冷却は、現在のATX ケースでも、たとえば、水冷式クーラーの採用などで、とりあえずは対応出来てしまいます。これが、筆者が移行には、何年も要すると感じた原因です。
その議論はさておき、話をもとに戻しますと、2003年秋、発表当初、BTX フォーム規格は、ミドルタワー用のBTX、ミニタワー用のMicro-BTX(マイクロBTX)、そして、キューブなど用のPico-BTX(ピコBTX)の3種類でした。
そして、2年後の2005年秋、実際に商品化販売されているのは、ミニタワー用のMicro-BTX(マイクロBTX)がほとんどのようです。商品化はゆっくりとしたものとなってます。
(BTX フォーム規格の商品化は、デルの一例のみで、まだ始まったばかりのようです。BTXフルサイズのLGA775マザーボードがIntelから初登場(2005年9月17日秋葉PC Hotline) )
この商品の数も大変少なく、各メーカーやショップブランドの製品もラインアップに1機種追加して、模様ながめといった感じがします。
この普及の遅いことの原因のひとつに、マザーボードのサイズそのものが、ユーザーの求めるダウンサイジングされてないこともあると思われます。
参考までにマザーボード・サイズを下に出しますと、Micro-BTXは、現在のMicro-ATXより、各20mm大きいサイズです。
マザーボード種類 | ATX フォーム(現在) | BTX フォーム(今回) | ITX フォーム(VIA 開発) |
ミドルタワー用 | ATX:
305×244mm | BTX:325.12×266.7mm | |
ミニタワー用 | Micro-ATX
244×244mm | Micro-BTX 264×267mm | |
キューブなど用 | Flex ATX:
229×191mm | Pico BTX:203×267mm | |
組込システム用 | | | Mini-ITX 170×170mm |
これ以外に、BTX フォーム規格には、次の特徴があります。
1.ケースの取り外しカバーの面が、ATX と逆の面になる。(下の写真)
2.サーマルモジュールというCPU 冷却機構がある。
これを取り付けるため、SRM(サポート・アンド・リテンションモジュール)が必要である。
3.ここまでに挙げた以外のパーツは、ATX と互換性がある。
さてそれでは、肝心の冷却方式を、実際のツクモの製品引用例、eX.computer B50Jで見ていきたいと思います。
向かって左がケースのフロント側で、ATX と逆の面になってます。また、ポイントである、エアーフローが、フロント側のほぼ中央部から吸い込んだ、冷たい外気を、右側のケース背面の排気ファンへ向かって通すように出来ています。
このエアーの流れの中に、CPU やハードディスクなどの重要部品が配置されます。写真の黒い部分が、サーマルモジュールというCPU 冷却機構で、専用の大型CPUクーラーを搭載しています。
このツクモの製品例では、上に書いた、SRM(サポート・アンド・リテンションモジュール)という、マザーのタワミを防ぐ金属プレートは、マザーの裏側のため、見えていません。
サーマルモジュール
また、ケースの真ん中部分に見える、この→ 観音開き構造の部分が、なんとHDDベイ部分で、中にハードディスクが収納されてます。(本製品オリジナルで、BTX規格範囲ではない。)
その右にちらっと見えるのがケース背面の排気ファンです。
このように、メモリやマザー・チップセットなどの発熱の多いパーツも、このエアーの流れの中に自然と置かれるようになります。(下のMicro-BTXマザーボード)
インテルマザーボード D945GCZ
← これは、写真のように、もともとBTXマザーボードの主要発熱部品が、水平に直線上にレイアウトされてるために、エアーフロー(ほぼ左から右へ)中に自然と置かれることになる訳です。
メモリーや増設のグラフィックボードなどが、エアーフローの流れと同じ方向であり、流れをさえぎらず冷やされることも解ります。
以上、肝心の冷却方式を見てきましたが、この方式のメリットを十分生かせるタイプ、特に、冷却に工夫のいるミニタワー(Micro-ATX)型ケースタイプから、BTX パソコンの普及が始まって来ている理由もよく分かります。
ツクモ:eX.computer B50J
2005年 9月に入ってから、BTXフルサイズのLGA775マザーボードがIntelから初登場し、ようやくBTX パソコンの動きも出て来ました。
このため、今後の近い時期に購入を考えてる、新しいもの好きの方には、BTO パソコンの選択肢のひとつにはなっていくと思われます。
ちなみに、紹介のツクモのパソコン、ツクモの製品引用例、eX.computer B50Jは、日経WinPC (2005年10月号)主催『快適パソコンコンテスト』金賞を受賞しています。
最後に、ツクモ以外で、Micro-ATX型のBTX パソコンのモデル例を下記に挙げておきますので、参考にして下さい。TwoTop とフェィスで種類が多くありました。
★BTX パソコンのモデル例
・TWOTOP のCeleronD〜Dualコア搭載モデル:Xcute BTX シリーズ4機種(\62,790円〜)
・フェィスのPentium 4/Dualコア 搭載モデル:INSPIRE Tuba シリーズ3機種(税込\115,290円〜)
・パソコン工房のCeleron D 搭載モデル:Amphis MT504BTX
(税込\64,980円〜)
2006年 1月修正。
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