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この当時のデュアルコア(Core 2 Duo) ノートは、その性能を生かして、高性能グラフィックスカード搭載した「マニア向けの、3D ゲームノート」が中心でした。
現在、「高性能ゲーミングノート」のページが、それに該当します。
このため、該当するページ:
●ゲーム用ノートの選び方、判断基準や
●超高性能ゲーミングノート ランキングなどを是非ご覧ください。
(2024年2月追記)
2006年、年明けに、インテルから、モバイル向けCPUとして、『 Core Duo 』が発売され、いよいよデュアルコア ノートパソコンの時代がやって来ました。
今回は、デュアルコア・ノートパソコン入門として、調べたことなどを書いていきたいのですが、この『 Core Duo 』というCPU は、想像以上の性能を持っているようですので、まずCPU の特徴、性能について紹介して見ます。
この『 Core Duo 』は、2006年8月、デスクトップ用の『 Core 2 Duo 』という名称に統合され、性能も上がり、進化発展しました。モバイル向け仕様は、『 Core 2 Duo Tシリーズ』となっています。
( → 【初心者のコア 2 デュオ(Core 2 Duo) CPU 入門】のページもあります。)
( → 【デュアルコアCPU パソコン入門】(デスクトップ)のページは、別です。)
【 Core Duo というCPU のチェック・評価】
インテルとしては、久々のその性能の良さから、Pentium M 以上に、デスクトップ自作パソコン用CPUとしても、おそらく、普及していくのではないかと、思ってしまいました。
『 Core Duo 』は、まず、モバイルながら、SSE3拡張命令セットに対応とか、FSB667MHzとかの高性能仕様があるのですが、なんといってもその性能のすごさは、『スマート・キャッシュ』と呼ぶ機能にあります。
2005年、筆者は、デュアルコアCPU パソコン入門ページに下記の記事を書きました。
ここで、復習をしておきますと、デュアルコアCPU、Pentium D の AMD Athlon64 X2 との大きな違いは、キャシュ(L2)が相互分離されてることと、メインメモリのコントローラ(MCH)の配置でした。
インテルは、CPU 外部のマザーボードチップセットに内臓ですが、AMD は、CPU コアに内蔵しています。
左の大雑把な、『 Pentium D 内部ブロック 』の下に、FSBバスがあり、ここを通してマザーボードチップセット内のメモリコントローラ(MCH)とやりとりします。
このため、ある処理でメインメモリーから片方のCPU コア内に読まれ、更新されている同じデータを、隣のCPU コアでも、別の処理で使う場合、キャシュ(L1,L2)が分離されてるため、FSBバスを通じて、データ交換することとなります。このため、FSBバス速度(800MHZなど)となり、処理が遅くなります。(ボトルネック発生)
これに対し、AMD は、CPU コアに内蔵のため、2次キャシュ(L2)データ間で、相互データ交換可能であり(System Request Interface)、CPU 実クロック速度(2.2-2.4GHZ)で処理されるのです。
この差がCPU の性能差につながり、インテルは、実クロックを大きく上げないと競争出来なかったのですが、まさにこの点を、大きく改良したのが、先に書いた、『スマート・キャッシュ』と呼ぶ機能です。
スマート・キャッシュ
『 Core Duo 』は、1次キャシュ(L1)がコア内部で、相互接続されました。1次キャシュは、片方のCPU コア内にすでに読まれ、更新されている同じデータを、隣のCPU コアでも、別の処理で使う場合、直接転送できるのです。
また、2次キャシュ(L2)は、2つのCPUコアで共有する構造(2MB)としました。そしてさらに、1つのCPUが、主として働く時には、その稼動CPUコアに、最大限の2次キャシュ(L2)を動的に割り当てるのです。
もうFSBバスを介した外部メモリコントローラ(MCH)制御でデータ交換する必要はないのです。この2点の新規構造から、Pentium D の持つ欠点が、なくなっただけではなく、それを超えるほどの潜在的な性能を持つようになったと言えると思います。
これは具体的には、低クロック動作で、つまり、低電力動作で、高性能なデュアルコア動作が発揮できるようになったことを意味します。
ここで、日経WinPC 4月号での、Pentium D と Athlon64 X2 との比較ベンチマークテスト結果を少し紹介しておきます。
1.PCMark05 というマルチ処理性能評価用のベンチで、『 Core Duo 』(T2600:2.16GHZ、以下同じ)は、Pentium D:950(3.4GHZ) と Athlon64 X2 4800+(2.4GHZ) の90%位のスコア(5357) が出た。
2.3DMark06 という3Dゲーム性能評価用のベンチマークで、『 Core Duo 』(T2600)は、Pentium D:950(3.4GHZ) の性能を4%位上回ったスコア(1751) をマークし、Athlon64 X2 4800+(2.4GHZ) に対しては、2%ほど下回った。
3.TMPGEnc3.0XPress という、ファイルのエンコード処理性能評価用のベンチマークで、『 Core Duo 』(T2600)は、Pentium D:950(3.4GHZ) の性能を31%ほど、上回ったスコア(142) をマークした。Athlon64 X2 4800+(2.4GHZ) に対しては、同じ位の数字を出した。
これらのベンチマークの結果からも、本当にモバイル用として設計されたのかと疑がうほどの、その性能のすごさは分かるかと思います。
しかも圧倒的な低電力動作なのです。これは、Pentium D:950(3.4GHZ) に対して、特に顕著であり、実に100Wも低い低電力動作となります。
このことから、冒頭にも書いたように、筆者は、デスクトップ自作パソコン用CPUとしても、十分普及していくのではないかと思っています。(すでに、 サイコム(Sycom)で(G-MasterII Duo ,G-Master Duo Mini)など販売されていますが。)
【現在市販のデュアルコア(『 Core 2 Duo T 』)ノートのチェック・評価】
前に書いたように、『 Core Duo 』は、2006年8月、デスクトップ用の『 Core 2 Duo 』という名称に統合され、性能も上がり、進化発展しました。モバイル向け仕様は、9月に、『 Core 2 Duo Tシリーズ 』(Merom Core)となっています。
『 Core 2 Duo Tシリーズ 』となって、何が大きな進化発展なのかという点は、デスクトップ中心ですが、初心者のコア 2 デュオ(Core 2 Duo) CPU 入門の方をご覧下さい。
(T シリーズは、『 Core 2 Duo 』のモバイル仕様・低電力版といってよいと思います。34ワットで、デスクトップの1/2です。)
さて、以下は、このマルチ性能を生かした『 Core 2 Duo Tシリーズ』または『 Core Duo 』採用の高性能ノートについてです。『 Core Duo 』搭載のノートは、その注記を記載してあります。
このマルチ性能を生かした高性能ノートが出て来ているので、1つ1つ見ていきたいと思います。

XPS M1710
まず、デル・コンピュータからは、現在、最高レベルのグラフィック機能である、NVIDIA GeForce Go 7950GTX、を選択できる、I Was Born To Play とキャッチコピーの書かれた、XPS M1710 が、大変人気のロングセラー品となっています。
ゲームの申し子のようなノートですが、もちろん、Core 2 Duo T7600/7400/7200 から選べ、TVチューナ搭載(BTO選択)なので、テレビの視聴・録画や、音楽・写真・DVDビデオなど、様々なエンタメ利用が可能となり、デスクトップを凌駕するパフォーマンスが得られると思われます。
このシリーズでの最高性能ノートとしては、Windows Vista Ultimateを選択できる2GBメモリ搭載・特別パッケージというノートが発売となっています。
東芝ダイレクトPCから、ノートメーカーとしては、大変珍しい、フルカスタマイズ仕様の、「BTO ノート」が、Webオリジナルモデルとして、発売された。
(「OS」「CPU」「HDD」「メモリ」「オフィス」が、選択可能であり、今後のメーカーノートの新しい方向となるかもしれません。)
dynabook Satellite AW5 が、それですが、基本が、15.4型ワイドWXGA SuperView液晶(1,280×800)、高速 PC2-4200対応のDDR2メモリを採用仕様なので、
Core Duoプロセッサー(注記) T2300 (L2=2MB、1.66GHz)搭載で、グラフィックに、NVIDIA GeForce Go7600 カード搭載を選べば、3D ゲームがサクサクと動作します。(代表的な「リネージュU」や「大航海時代Online」については、動作検証すみとのことです。)
次に、ソニーからは、『 Core 2 Duo 』搭載の新機種が出ています。1つは、15.4型の大型ワイド液晶を搭載し、映像もサウンドもソニーらしい美しさを追求した、薄軽テレビノートとネーミングのVAIO type F TV
です。
この機種は、ウィルスチェックをしながら、地上デジタルテレビ録画、音楽ダウンロードなどのマルチ処理もストレスを感じさせない快適な動作を実現しています。
Webカメラとマイクを搭載し、インターネットを利用したテレビ電話が可能で、相手の顔を見ながら、会話できます。
VAIO type S [SZシリーズ]
これ以外に、モバイルノートとして、『 Core 2 Duo 』搭載のVAIO type S [SZシリーズ]プレミアムバージョン (1.69kg)と、VAIO type S [SZシリーズ]
(1.85kg)の2機種が出ている。いずれも、13.3型WXGA液晶とモバイルでは大画面、かつ薄型軽量です。
この機種は、グラフィックス(GPU)として、チップセット内蔵機能(GMA950)と、NVIDIA GeForce Go 7400 with TurboCacheの2つを装備し、
ゲームする時など用途に合わせて(外部スイッチで、SPEEDモード設定)切り替えられる「ハイブリッド・グラフィックシステム」を搭載している。これは、新しいトレンドになる可能性が十分あると思います。
VAIO type S [SZシリーズ]
、は、モバイルノートでありながら、きわめてスリムなデュアルコア・ノートの新しい時代がもう、今、ここに来ているということを感じさせます。
さて、旧アイビーエムの、Lenobo からは、デュアルコアCPU(『 Core 2 Duo 』)、ワイド液晶、指紋センサーなど人気の仕様を搭載のシンプルノート、 Lenovo 3000 N100 Notebook が、発売されています。
Lenovo 3000 N100 Notebook
こちらは、12.1型、14.1型、15.4型のTFTワイド液晶モデルの3タイプをラインアップし、パームレストの右側部分に指紋センサーを搭載しています。
認証パスワード入力などの煩わしい入力作業を簡略化し、指先をセンサーになぞらせるだけで認証ができるようで、アイビーエムの伝統らしいビジネスに強いノート作りは、健在のようです。
また、ほとんどの機種に内臓カメラがついているのも、将来必要になった時のために、うれしい仕様と思います。
次に、エプソンダイレクトからは、デュアルコアCPU(『 Core 2 Duo 』)搭載、フラッグシップノートとして、特に紹介したい、Endeavor NJ5000Pro が、出ています。

フラッグシップというだけあって、こちらは、ビデオコントローラに、ビジネス CADやCGアプリケーション向きの高性能グラフィック・プロセッサ(GPU)である、ATI Mobility FireGL V5200 512MBと、
←これが、Endeavor NJ5000Pro
マニア人気の高性能 3D ゲーム向きの ATI Mobility Radeon X1600 256MB、の2種を用意、選択可能としています。
どちらも、大画面15インチワイド液晶を搭載で、解像度は、1920×1200(約1,677万色)と 1680×1050(約1,677万色)から選べるようにしている点なども、DOS/Vパソコンメーカーとしての長い歴史のあるエプソンダイレクトらしさを感じさせます。
また、プレゼンテーションなどで使用するプロジェクタは、4:3の表示領域が一般的です。15.4型ワイド液晶で作成した資料を4:3で表示すると、改行位置がずれたり、正しく表示できなかったりする場合があります。そんなときのために、ワイド液晶画面に4:3の表示領域を仮想的に表示するソフトウェア「仮想ディスプレイ」も用意しています。
さて、リーズナブル価格で、とりあえず、デュアルコアとしておき、BTO で自由に自分の好きなスペックにカスタム化したい方は、パソコン工房のモバイルノート、Lesance CL211IW-C2D
を紹介しておきます。
Lesance CL211IW-C2D

デュアルコア(『 Core 2 Duo 』)といっても、129,980円〜からなので、普通のノートの価格ながら、12.1インチWXGA対応、光沢カラー液晶で、Core 2 Duo T5500(1.66GHz) CPU、DDR2 533 1GB(512MB ×2)メモリー、60GB SerialATA HDD、8倍速スーパーマルチドライブ 搭載、といった十分仕様になっています。
今年は、デュアルコアCPUの特徴を生かした新機種ノートが、ぞくぞくと登場してくると思いますが、特徴的なものを順次紹介していく予定です。
2007年3月追記修正。
★関連記事のページ
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