デルのAlienware Auroraを実機レビュー(ハードウェア評価)
レビュー評価は2ページで構成されてます。
★デルのAlienware Aurora(エイリアンウェア オーロラ)を実機レビュー:3Dベンチマーク評価
★デルのAlienware Aurora(エイリアンウェア オーロラ)を実機レビュー:ハードウェア評価(本ページ)
(新モデルの「New AlienwareAurora」のページを見る)
さて、本ページは、2ページ目の「ハードウェアのチェック評価」です。
このカテゴリーでは、以前に挙げた3Dゲーム度のチェック項目を調べながら、各社の代表的ゲーミングパソコンを紹介して来ました。本レビュー機【 Alienware Aurora 】でも、この角度から実装のハードウェアの性能をチェックしました。
【3Dゲーム度の面からハードウェアチェック】
@ビデオカード塔載GPUとビデオメモリー:どの程度ゲーム向きか?
先に書きましたように、今回のデルのレビュー機【 Alienware Aurora 】は、ビデオカードは、GeForce GTX690 4GBですが、BTO選択によって、これより上位のクラスの、あるいは下位クラスのグラフィックスも選択できます。
★選択可能なカード:
GeForce GTX 680 2枚構成 - SLI 対応
GeForce GTX 660 1.5GB GDDR5 2枚構成- NVIDIA SLI
Radeon HD 7950 3GB GDDR5 2枚構成 - CrossFireX対応
Radeon HD 7870 2GB GDDR5 2枚構成 - CrossFire対応
GeForce GTX 680
GeForce GTX 690 4GB GDDR5(今回のレビュー機)
GeForce GTX 660 1.5GB GDDR5
Radeon HD 7950 3GB GDDR5
(12月20日時点の情報。注文時の状況によっては、入手出来ないこともあるそうです。)
(参考ページ:ゲームノート向GPU性能比較一覧表をご覧下さい。)
写真は、レビュー機の左サイドパネルを外したところです。天井の板がすべて細かい網目状のメッシュであるのがよく見えます。
本機には、水冷式のCPUクーラーが搭載されており、円筒(6角)状の形状をした冷却液の循環ポンプ下に、CPUが実装されていると思われます。
このポンプに、ゴム上の2本の黒いホースで接続された12cm角のラジエター(熱交換器)が、ケースのバックパネルに取り付けられた12cm角の冷却ファンと合体しており、CPUから奪った熱を排気しています。
GTX 690 搭載のビデオカードは、ビデオカード保護カバーと書いた黒いプラスチックのカバーの下に実装されていました。少し見える黄緑色の文字には、GeForce GTXと大きな文字が書かれています。
A塔載のCPU:
最初に調べましたように、第2世代のSandy Bridgeコアから、Core i7- 3820(レビュー機仕様)が搭載されていましたが、BTO選択によって、6コア12スレッドなどと、これより上位のクラスのCPUも選択できます。
★選択可能な主なCPUスペック:
Core i7-3960X EE (エクストリーム・エディション、6コア12スレッド、15MB キャッシュ)
Core i7-3930K (6コア12スレッド、12MB キャッシュ)
Core i7-3820 (4コア8スレッド、10MB キャッシュ)(今回のレビュー機)
(12月20日時点の情報。注文時の状況によっては、入手出来ないこともあるそうです。)
B塔載のメインメモリー:?
上の写真で、搭載のメインメモリーが、デュアルチャネルで、左右に合計4枚あるのが確認出来ます。
レビュー機には、OEM仕様のメモリー:8GB(2GB×4)が付いていました。
PC3-12800(DDR3-1600) : 8GB ( 2GB x 4、デュアルチャネル、4スロット)
メモリーは、スロット数が4個ありますので、BTO選択によって、8GBを4枚で、最大で32GBまで増設・拡張することができます。
C塔載のストレージドライブ:?
上の写真から分かりますように、本ゲーミングパソコンは、2.5インチないし、5インチシリアルATA方式の、ハードドライブを合計4個、取り付けられる構造となっています。
レビュー機には、2.5インチのストレージ:500GBが付いていました。
ストレージ:500GB:Seagate ST500LX003-1AC15( 7200rpm, SATA 3Gb/s)
これは「ハイブリッドHDD」と呼ばれる、Seagateの「Momentus XT ST500LX003」と言う製品です。
500GBの2.5インチHDDに8GBのSSDが混載されていて、SSDをHDD部のキャッシュとして用いることにより見かけ上の読み書き速度を向上させていることが特徴のようです。(インテル スマート・レスポンス・テクノロジー(ISRT)技術)
しかしながら、下記のエクスペリエンス・インデックス測定では、5.9という一般的な評価でした。
これは今回は省略しますが、「CrystalDiskMark 3.0.1c」で、きちんと読み書き速度をチェックすれば、シーケンシャル値で、どちらも100MB/sくらい出るようです。(一般的な2.5インチHDDは、70〜80MB/s当たり。)
【Windows エクスペリエンス・インデックス結果】
このWindowsのベンチでは、CPUとメモリー「約8」の性能評価は、かなり高い数字が出ています。しかし、グラフィックスが「7.1」と言うのは、過小な評価と考えられます。GPUの並列接続動作までを計算に入れてないのかも知れません。
いずれにせよ、このベンチは、性能の低いデバイス(部品)を指摘する汎用PC向けのものですので、あまり気にしないのがいいと思います。
D信頼性・その他:
ゲーミングPCは、GPUやCPUの負荷率がかなり高くなりますので、発熱が多くあり、冷却が十分かどうか。電源容量が十分か、どうか。
本レビュー機では、すでにここまでの調査で分かったように、CPUの冷却については、「AlienwareハイパフォーマンスCPU水冷システム」とデルが名付けた冷却システムが搭載されています。
CPUについては、恐らく十分でしょう。GPUの冷却についてはどうなのでしょうか?、順次その構造をチェックして行き、最後に主要パーツ各部の温度を測定したいと思います。
電源には、簡単には「電源保護カバー」をはずすことが出来ないため、メーカーや型式を示すラベルを見ることが出来ませんでした。
ホームページには、「マットステルスブラックALXシャーシ(875W電源) 」と言う、ケースに関する表記のみでした。
電源容量的には十分のように感じますが、ショップブランドのようなオープン性はないようです。
結果として、電源変換効率レベルを示す「80 PLUS GOLD」認証などについては(サイトにも表示がなく)全く解りませんでした。単品市販品でない、デル特注のOEM品と言うことなのですが、この辺は、少し残念です。
【ケース内の冷却エアーの流れ構造】
写真の右側のケースフロント下部にある、メッシュパネルから吸気された外気は、水平方向に横置きされたハードディスクを冷やしながら、エアーフローは、ほぼ右から左へ流れ、ケース背面上のラジエターから外へ、そして、羽板が開いたケーストップ(天板)のメッシュパネルの多数の穴から、上方へと排熱されるようです。
さてCPUの次に、重要なビデオカード(GeForce GTX 690 )の冷却はどうなのでしょうか。
ビデオカードは、2スロットを取る構成で、並列接続の2個のGPUの上に(写真では、下側に)白い金属製のカバーが付いていて中の構造は見えません。しかし、ここは、水平なダクトのような構造となっているようです。
ケース背面I/Oポートから見ると、合計3個のDVIコネクタがあるのですが、上のスロットに2個のDVIが出ていて、ここがビデオ基板側です。
下のスロットつまり、GPUのヒートシンクを覆っている白い金属カバーと、水平のダクトのような構造につながった排気口のあるスロットに、1個のDVIコネクタが出る構造で、この排気口からGPUから奪った熱が排気されています。
実際にベンチマークなどの動作時には、ここから熱風が出てきてあたたかい感じになります。
最後に、水冷クーラーで冷却したCPU温度や、ビデオカードの空冷でのGPUの温度が、実際のゲーム動作時点でどのくらいになるのかを測定して見ました。
温度測定には、CPUやGPUコア温度測定ベンチマークソフトである、HWMonitor PRO1.14を用いて、Windows上から行いました。
【アイドル時のCPUコアやGPUコア温度】
なにもしないで放置(アイドル時)でのCPUコアやGPUコア温度です。(いずれもチップPN接合部ダイオードセンサーからの測定)
一番左のValueが現在測定値、その右側は瞬間的な最大最小データ記録です。
CPUコアが4個のためデータが4個あります。
通常のアイドル状態では、CPUコア1〜4の温度は、37〜38℃程度、Package は、CPUのケース温度で38℃程度です。グラフィックスGPUは35℃程度でした。
GPUカードが2枚あるように設定されていますが、実際は、1枚のカード上に、2つのGPUが並んでいますので、高い方の温度が実際のGPUチップ(どちらか1つ)内の温度を現しています。
尚、[TRIAL] とあるのは、本測定アプリ起動時に設定できなかった(読めなかった)温度で、毎回違ってしまうのがご愛嬌ですね。
【モンスターハンターフロンティア(大討伐)ベンチマーク中のCPUコアやGPUコア最大温度】
次に、モンスターハンターフロンティアベンチマーク【大討伐】を20分くらいループ動作させた最中のCPUコアやGPUコア温度を測定しました。
今回このベンチの方が、かなり負荷が高いのですが、それでもCPUコア1〜4の温度は、58〜60℃程度、GPUは80℃程度でした。
また、CPUチップよりも温度が高い箇所が測定され、64℃程度、最大値で68℃でした。アプリの詳細設定が分からないため、この場所は、推定ですが、マザーボードのチップセットではないかと想像しています。
マザーボード上に、水冷ほど冷却効果のない空冷ファンとヒートシンクを使って、冷やしているチップが2ヶ所ほどあるためです。
この測定結果をまとめて比較して眺めてみますと、
モンスターハンターフロンティアがループ動作中でも、CPUコア1〜4の温度上昇は、37〜38℃→58〜60℃のため、約21〜22℃です。
CPU Package (Case) 温度の上昇も、38℃→60℃のため、22℃程度です。
水冷ユニットのないグラフィックスGPUコアの温度上昇は、約35℃→80℃のため、約45℃と、かなり上がることも確認できました。
(測定中の室内温度は、20〜22℃程度であり、ケース内温度は、最低計測温度の31℃未満と思われます。10℃程度の温度上昇でした。)
これらの結果からみて、CPUの水冷効果はかなりあると思われますが、水冷ユニットのないグラフィックスGPUコアの温度上昇は、約45℃(最大値82℃)と結構高いことも分かりました。
【魅力的な機能】:
その他の魅力的な機能がなど多数あります。
気づきにくいものを挙げますと、Alienwareが提供するハードウェアと一体化した、アプリケーションのサービスです。これらの項目については、その内容や項目のチェックまでしていません。
◆サーマルコントロール
:PC内蔵のセンサーの温度をモニターしたり、管理することができる。
◆初期状態の発光色
:PC内蔵の発光色を管理することができる。
◆スリープ状態の発光色設定
:PC内蔵の発光色を管理することができる。
(ここに紹介したのは、12月20日時点の情報です。注文時の状況によっては、入手出来ないBTOパーツ構成もあるようです。)
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(ゲーム推奨モデル:バトルフィールド3 (BATTLEFIELD 3)、ファンタシースターオンライン2、スペシャルフォース2、Alliance of Valiant Arms 、ファイナルファンタジー XI( FF11)、機動戦士ガンダムオンラインなど)
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2012年12月22日 記
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