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アップルのクリエイター向けパソコン、Mac Pro評価

アップルコンピュータから、プロユース向け高級機:Mac Proを取り上げました。  OSが、Mac OS Xと(筆者を含め)Windowsパソコンに親しんだ人には、とっつきにくい面があるのですが、クリエイターに余りにも人気のため取り上げることにしました。(従いまして、Windowsパソコン利用者から見た評価となっています。)
(Update 2024.11.20)

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アップルのクリエイター向けパソコン、Mac Pro評価

(本ページはプロモーションが含まれています)

【関係が深いページ】 :3DCG制作での推奨パソコンの評価方法と探し方選び方

 【アップル編:プロ向け高級マシン:Mac Pro】

 アップルコンピュータから、プロユース向け高級機:Mac Pro を取り上げました。

 OSが、Mac OS Xと(筆者を含め)Windowsパソコンに親しんだ人には、とっつきにくい面があるのですが、クリエイターに余りにも人気のため取り上げることにしました。(従いまして、Windowsパソコン利用者から見た評価となっています。)

 Mac Proの機種は、どれもケースの外観は同じですが、現在、CPUで分けて、Quad-Core、 8-Core、 12-Core の3種類が販売されています。また、現在BTOパソコンと(日本で?呼ぶ)呼称は、米国式のCTO(Configure-to-Order)と言っている点も大変ユニークです。


 さてこのカテゴリーでは、初心者のクリエイターPC入門ページに、詳しく書いた、【クリエイター向きPCの条件 】をチェックしながら、アップルのMac Pro を評価して行きたいと思います。


 【クリエイター向きPCの条件をチェック】

  @グラフィックカードは何か? 

 標準仕様は、ATI Radeon HD 5770 1GB ですが、これでは能力不足と感じられる人向けに、どのモデルも、ATI Radeon HD 5870 1GB がBTO選択可能となってます。(5870では、+¥19000円アップ)

 このカテゴリーの他のページ(Windowsパソコンの場合)には、「グラフィック・アプリケーション(OpenGL系)に強いカードを採用してるか」、「現在の定番ビデオカードは、NVIDIAの Quadro シリーズ」が重要なチェック項目でした。

 これは、当然ながら、(ISV(独立系ソフトウェアベンダー)各社から公認を受けた)Windows系のグラフィック・アプリケーションを利用することが、前提だったからです。Mac Pro は、Mac OS X 上で動作のグラフィック・アプリを使うため、これは当てはまりません。

 むしろ基本的に、Mac系のグラフィック・アプリケーションを利用するために、このMac Pro を検討している人が多数派と思われます。

 さて、そのカスタマイズ選択画面には、選択の目安として、次のことが書いてありました。

ATI Radeon HD 5770
 モーショングラフィックス、3Dモデリング、レンダリング、アニメーションなどに最適な1GB高速GDDR5メモリ搭載のATI Radeon HD 5770を標準装備。標準のグラフィックカードを持つ旧モデルのMac Proと比べ、最大5倍のスピードを実現しました。また、Mini DisplayPortを2つ、デュアルリンクのDVIポートを1つ備えています。ATI Radeon HD 5770グラフィックカードを2枚装着すると、1台のMac Proで最高6台のディスプレイに対応できます。

ATI Radeon HD 5870
 さらに優れたグラフィックスパフォーマンスを得るには、1GB高速GDDR5ビデオメモリを搭載した最新世代のATI Radeon HD 5870を選択してください。膨大なメモリ帯域幅を備えるRadeon HD 5870は、モーショングラフィックス、3Dモデリング、レンダリング、アニメーションなど、グラフィックスを酷使するアプリケーションに必要な高度なパフォーマンスを実現しました。また、Mini DisplayPortを2つ、デュアルリンクのDVIポートを1つ備えているので、1枚のカードで最大3台のディスプレイを稼働できます。

 このグラフィックスを酷使するアプリケーションでの利用かどうかが、BTO選択の基準となっています。Windowsパソコンでは、Radeon HD 5770 は、それほど性能が高いという評価のカードではありません。

 マイコミジャーナルがRadeon HD 5970 のレビュー評価で、同一のPCシステムで両者を比較した時の結果(3DMARK Vantage( Performance ) スコア一覧)では、Radeon HD 5870の測定値がP14589で、Radeon HD 5770の測定値 P9344より、+56%ほど高い数字が出ていました。参考にして見てください。

(当サイトの順位評価でも、NVIDIA GeForce GTX 275 より、少し下ですが、Radeon HD 5870 の方は、単体GPUのグラフィックカードでは、現在もトップです。)

 Mac Proは、アマゾン購入がお得!

 A塔載のCPU: サーバー・ワークステーションに近い、信頼性の高いCPUかどうか?

 信頼性の高いCPUとは、どういう意味かは、「初心者のクリエイターPC入門」で書きました。ズバリ、どの機種もサーバー用の信頼性の高い本格CPU、Intel Xeon(ジーオン)を採用しています。

 その仕様は、
・Quad-Core機種は、シングルCPUで、2.8GHz クアッドコア Xeon "Nehalem"プロセッサ1基
  :型番はIntel Xeon W3530で、4コア/8スレッド

・8-Core機種は、マルチCPUで、2.4GHz クアッドコア Intel Xeon "Westmere"プロセッサ2基
  :型番はIntel Xeon E5620 x 2基で、合計8コア/16スレッドとなる

・12-Core機種は、最上級マルチCPUで、2.66GHz 6コア Intel Xeon "Westmere"プロセッサ2基
  :型番は Intel Xeon X5650 x 2基で、合計12コア/24スレッドとなる

というすごいものばかりです。コア速度が若干違いますが、最終的にスレッド数が選択基準となると思われます。同時に行なう、複数のスレッド処理作業がどれだけ発生するアプリケーションの利用なのかという点をよく調べてCPUを選ぶことになると思われます。


 B塔載のメインメモリー: サーバー・ワークステーションに近い、信頼性の高いメモリーシステムかどうか? 出来れば、ECC機能など。その種類は、DDR3以降か?容量は、速度は?

  こちらは、
・Quad-Core機種で、3GB (DDR3-1066、 1GB x 3)

・8-Core機種で、 6GB (DDR3-1066、 1GB x 6)

・12-Core機種で、 6GB (DDR3-1333、1GB x 6)

で、いずれもECC SDRAM、トリプルチャネルが標準搭載で、12-Core機種のみが、 高速のDDR3-1333( PC3-10600) でした。

 【初心者のサーバー・ワークステーション入門】に書きました、レジスタード(Registerd) ECCというタイプでこそありませんが、エラー発生時の訂正機能ECC( Error Check and Correction)が付いていて、業務向け用途を十分意識した安定動作志向の配慮が伺えます。

 このため、ECC機能なしのSDRAMの混在は不可ですし、また従来から相性の問題がありますので、Mac用の適用機種の合ったものを選び増設しましょう。

 C塔載のハードディスク: サーバー・ワークステーションに近い、信頼性の高いハードディスク(構成)かどうか? メーカーは?種類は、シリアルATA2(SATA-II)、か?出来れば、RAID機能など。

 標準仕様のHDDは、平凡な1TB Serial ATA (3Gb/s)、7200 rpm、一基であるが、Mac OS Xに内蔵されたソフトウェア RAID機能を使うと、複数のSerial ATAドライブをRAID 0またはRAID 1構成にセットアップ可能となる。このためには、オプションのMac Pro RAIDカード(¥76800円)を追加する必要がある。

 ハードディスク構成は、4基まで搭載可能なため、RAID 0またはRAID 1構成以外にRAID 0+1構成までの選択ができる。こうしておけば『サーバーのように24時間稼動しても大丈夫』となる。(RAID 0+1:ストライピングした2台のドライブのミラーリングにより、両者の機能を同時実現。→【初心者のサーバー・ワークステーション入門】参照)


 ←ケースを開けて側面上部を見たところ。

 また、Mac独自のユニークなHDDの交換方式で、メンテナンス作業が簡単にアクセスできるように、ケース内部が設計されていました。ハードディスクの個別収納ケースが4個並んでいますね。


 D信頼性の高い電源ユニットやマザーボード搭載かどうか? そのメーカーは?出来れば、(80Plus対応電源)など?。

 残念ながら、自作系パソコンでは、常識となっている電源ユニットやマザーボードの仕様や構成は、Mac独自の規格のため、表示されていない。代わりに次のような記載があった。

【電力条件および動作環境】

・電源電圧:100〜120V ACまたは200〜240V AC(ワイドレンジ電源入力電圧)
・電源周波数:50Hz/60Hz 単相
・最大電流:12A(低電圧レンジ)または6A(高電圧レンジ)
・動作時温度:10°C〜35°C
・保管時温度:-40°C〜47°C
・相対湿度:5%〜95%(結露しないこと)
・最高動作高度:3,048m(10,000フィート)


 E使用動作環境や温度表示をしてるかどうか?  これはメーカーとしての信頼のバロメータになります。 使用動作温度10〜35℃、湿度 8〜80% など。(保存温度とは異なります。)

 動作環境は、前出のものですが、動作高度:3,048mが何ともユニークですね。車では、高地で空気が薄くなるため、空燃費のコントロールに高度補正が行なわれていますが、パソコンでの高度制限の意味は、いったい何なのでしょう。

 最後に、ケースは、ケース仕様をチェックすると、寸法が、高さ51.1 cmx幅20.6 cm 、奥行き47.5 cm、重量:18.1 kg〜18.7 kg でした。


 今回、Mac Pro の詳細内容をひとつひとつチェックして見て、改めて何故クリエイターに人気なのか、その理由がよく解りました。

 クリエイターの方は、単純に先輩が使っているから、薦められたからなどと、言うかも知れませんが、中身は、しっかりと、「サーバー・ワークステーション」そのものなのです。実によく造られていました。残念なのは、部品の互換性(相性)と、Macしか動かない?ことかも知れません。


 さて以上評価は終了ですが、アップルコンピュータから、プロユース向け高級機 Mac Proを取り上げました。

 納期:上記の標準スペックで、Quad-Core機と、8-Core機が、 24時間、12-Core機でも、 3営業日、と大変速い出荷です。
 価格は、Quad-Core機の¥228,800円〜でした。なお、モニターは付属しません。

 2010年8月記


【サイト内の関連記事ページ】 :

 ●3DCG制作での推奨パソコンの評価方法と探し方選び方
 ●コスパ重視の映像・3DCG制作用PCの事例−Adobe CS6 動作確認モデル
 ●3DCG/CAD/映像編集など向けQuadro搭載PC一覧
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 ●動画編集パソコン一覧(Adobe CS6、EDIUS Pro、 EDIUS Neo動作確認など)

 ●おススメのグラフィックスカードを分類する :3DCG/CAD/アニメーション/映像編集

【参考ページ】
 ●数少ないMacintosh関連商品の秋葉原店舗:秋葉館オンラインショップ

【初心者のクリエイター向け参考ページ】 :
 ●VHS・ビデオ編集の最初の1歩?
 ●初心者のクリエイターPC入門
 ●After Effects STUDY!! アフターエフェクトの初心者向けチュートリアルや使い方
 ●AE:GATHERING * AfterEffectsの海外チュートリアル集(AEでモーショングラフィックスの作り方を解説)



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