この夏発売、人気のウルトラブック3機種を比較評価レビュー
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この2012年の夏(6月)から、ようやくウルトラブック(UltraBook)が本格的に発売されて来ました。
それはインテルが従来からウルトラブックのコンセプトを満たす最初の製品は第3世代のCore i シリーズ「Ivy Bridge」であると言っていた、そのCPUが、この4月に発売されるに至ったためです。
今回は、8月23日に発売になり圧倒的な軽さで注目を引いたLAVIE Direct HZも入れた、人気のウルトラブック3点を、(ウルトラブックの元祖的な位置付けの)最新「MacBook Air」(6月12日発売)と並べて、比較レビュー評価して見ました。
インテル系Windows 連合は、「Mac にどのように対抗しようとしているのか」、「その性能は、2012型「MacBook Air」に比べて遜色ないのか」、などの疑問点の解決のヒントを見つけたいですね。まだインテル系からの挑戦は、この夏から始まったばかりです。
ウルトラブックの特徴は、参照ページ:「ウルトラブックのコンセプト・定義とは」に書きましたように、「形状が薄く、軽いこと、バッテリ持続時間が長いこと」などのモバイル性能に加えて、立ち上げ起動時間の速さがあります。(パソコンの休止状態からの7秒以内の復帰機能(Intel Rapid Start テクノロジー)も規格化)
このため、OS起動ドライブにSSDストレージを全ての機種が採用しているのも特徴のひとつです。
モバイル性としては、14型という持ち歩くには、大型と思われるサイズも規格に採用されているため、「13.3型と比較するのはどうかな?」という問題は残りますが、デルなど海外を中心に14型の発表例も多くあります。
この14型のサイズの場合は、「薄さ+軽さ」が際立っていれば、バッグなどに入れて持ち運んでも気にならなくなるかもしれません。(ちなみに弊サイトも含め一般的モバイルノートの条件は、13.3型以下のサイズです。)
モバイルノートの判断基準は、別のページ「モバイル度の評価基準」をご覧下さい。
ウルトラブックに比較すべきMac モデルとして、2012年6月発売の「MacBook Air」を取り上げました。「MacBook Airについて、ASCII.jpのレビュー」ページに「Ivy Bridge」CPUの性能に関する部分があります。
ノートタイプの「Ivy Bridge」では、内蔵のGPUコアがIntel HD Graphics 4000に変更されたため、「パワー」が感じられるというものです。(ちなみに、2012年「MacBook Air」のCPUは、今回取り上げた3機種(Core-i7)より性能が低い(Core-i5)でした。)
「手元にあったゲーム「Diablo III」(DirectX 9.0c 、Intel Core 2 Duo 2.4 GHz 、NVIDIA GeForce GTX 260 または ATi Radeon HD 4870 以上を推奨)をプレイしてみたが、設定を一切いじることなく快適にプレイでき、解像度をドットバイドットになるよう最適化しても問題ない。2010年モデルでは不快なほど遅かった。(ASCII.jp)」
【人気のウルトラブック3機種を比較評価レビュー】:2012年9月中旬調査
評価項目 | LaVie G タイプZ
「新商品」 |
ソニー 「VAIO Tシリーズ13」 |
富士通 「LIFEBOOK UH75/HN」 (カスタムモデル) |
アップル(参考) 「MacBook Air」 (13型) |
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本体イメージ |
LAVIE Direct HZ (2 in 1ノート) |
「VAIO Tシリーズ13」SVT1311AJ例
|
「LIFEBOOK UH75/HN」 (カスタムモデル) |
「MacBook Air」 (13型) |
液晶サイズ 解像度 |
13.3型ワイド 1600 x 900 |
13.3型ワイド 1366 × 768 |
14型ワイド 1366 × 768 |
13.3型 1440 x 900 |
3サイズの評価 | ●重さ:875g ●厚さ:14.9mm ●大きさ:313(W)×209(D) |
●重さ:1.5〜1.6kg ●厚さ:17.8mm ●大きさ:323(W)×226(D) |
●重さ:1.44kg ●厚さ:15.6 mm ●大きさ:327(W)×225(D) |
●重さ:1.35kg ●厚さ:17.0 mm ●大きさ:325(W)×227(D) |
バッテリー駆動時間 | 約8.1時間 | 約6.5〜7.5 時間 | 約9.1時間 | 最大7時間 |
基本機能の評価(弊社やブロガーの見方) |
●他社機に比べ解像度が圧倒的に高い。
●ダントツの軽さ875gと「MacBook Air」を- 2mmも凌ぐ薄さが光る。 ●ウルトラブックのコンセプト仕様で最高を目指す熱い思いが見える。 |
●美しいデザイン感覚の伝統を引き継いでいる。
●BTO選択性の高さが際立っている。 ●HDD+SSDの選択が出来るためビジネスにも使い易い。 ●バッテリ駆動時間と重さがややマイナス。 |
●14型ながら、「MacBook Air」を - 1mm も凌ぐ薄さと1.5kg以下の重量が持ち運びの良さに貢献。
●バッテリー持続9.1時間は最高。 ●HDD+SSDの選択が出来、ビジネスにも使い易い。 ●CPUなど最高性能を目指す姿勢を感じる。 |
●美しい独特のフォルムとデザイン感覚に一歩優れる。
●解像度が高いが、何と言ってもiPad3 のRetina(網膜)ディスプレイがつかないのは残念。 ●(無線LAN内蔵のため)MacBook Airには有線のLAN端子がない。無駄なものは省くという姿勢は断固だ。 |
メーカーの開発の弁 |
●底板のマグネシウムリチウム合金が軽量化に貢献した。
●素材メーカーなど7社の共同開発。 ●バッテリーは、残量ゼロから1時間充電で、80%の状態まで回復。 |
●アルミ製の天板に髪のような線を引くヘアライン加工。
●側面に丸みを持たせて、高級感を出した。 ●かばんに向きを変えずに入れられるように厚さが同じフルフラットパネル。 ●人に見せて使いたいデザインに仕上げた。 ●スリープからの起動が2秒(Rapid Wake + Eco) |
●デザインコンセプトは折り紙。洗練されたどこから見ても美しい設計とした。
●天板と底板にマグネシウム合金。 ●キーボードもキーの側面を赤く色つけ。 |
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デザイン性(専門家の目) |
●他を圧倒する軽量、スリムが強いインパクト。
●表面の仕上げが適切で滑りにくい。 ●軽い特殊な素材採用のため価格が高め。その割りに高級感がない。 |
●スタイリッシュな薄型。天板のシルバーヘアライン加工は飽きがこない。
●モニターなど接続部が豊富で実用性が十分。 |
●サテンレッド色はウルトラブックの中で際立つ。デザインも良い。
●洗練されたデザイン。 ●底面も仕上げが良く、薄さを際立たせる。 ●上質な素材感は価格以上に感じる。 |
●アメリカでは天板の形状を中心として、デザイン特許(くさび形デザイン)が認められている。
●自信があるため今回もデザインを変更せず、見た目だけなら、前年モデルと差がわからない。(ASCII.jp) |
使い勝手(専門家の目) |
●軽量化で犠牲になっている点がある。キーボードは文字入力が多い作業では、完成度が気になる。
●長時間の持ち歩きでも気にならない軽さ。 ●外部モニター接続部がないので、プレゼンには不向き |
●キーボードはキーの大きさに偏りがなくミスタッチしにくい。
●ただ滑りやすい形状や仕上げである。 ●画面上の特定場所にマウスポインターを移動すると、ランチャー(ソフト起動画面)が表示され使い易い。 |
●本体が熱くなるが、ファン音はうるさくない。
●指紋センサー搭載し、ログインパスワード入力の手間が省ける。 ●キー配列の間隔があり、入力がしやすい。 |
●Windowsパソコンは基本的にはタッチパッドが使いにくいのでマウスが必須。
●Macの場合はトラックパッドがマルチタッチでiPhone同様スムーズに動き扱いやすいのでマウスが不要に出来る。(ブロガー) |
主要仕様 (CPU、ストレージは最高性能選択) |
●BTO選択性:低い
●CPU:Core i7-3517U(2コア4スレッド1.9GHzターボ時Max3GHz, 4M Cache) (選択肢2つ) ●ストレージ:SSD 256GB(選択肢2つ) ●メモリー:4GB(選択肢0) ●光学ドライブ:付き/なし選択可 |
●BTO選択性:高い
●CPU:Core i7-3517U(2コア4スレッド1.9GHzターボ時Max3GHz, 4M Cache) (選択肢4つ) ●ストレージ:SSD 128〜512GB(選択肢3つ) HDD+SSD 選択可: HDD 320GB+SSD32GB(選択肢2つ) ●メモリー:4GB (選択肢5つ) ●光学ドライブ:なし |
●BTO選択性:低い
●CPU:Core i7-3667U ( 2コア4スレッド2GHzターボ時Max3.2GHz,4M Cache ) (選択肢2つ) ●ストレージ:HDD+SSD 選択可: HDD 500GB+高速処理用SSD(選択肢3つ) ●メモリー:4GB (選択肢2つ) ●光学ドライブ:付き/なし選択可 |
●BTO選択性:低い
●CPU:推定Core i5 -3427U (2コア4スレッド1.8GHzターボ時Max2.8GHz, 3M Cache) (選択肢2つ) ●ストレージ:SSD 256GB(選択肢2つ) ●メモリー:4GB (選択肢2つ) ●光学ドライブ:なし |
参考標準価格 (BTOで大幅変動) |
約120,000円 | 約71,800円 | 約120,000円 | 128,800円 |
発売日 | 8月23日 | 6月9日 | 6月7日 | 6月12日 |
(「専門家の目」などの一部の内容は、9月6日の日経新聞「最新型ウルトラブック」記事から参考にしました。専門家とは、調査会社のアナリスト、テクニカルライター、AV評論家です。ASCII.jp、ネット上のブロガーなどは、弊社の調査によります。)
2012年9月中旬記