【実機評価】HPのh8-1080jp レビュー(2011年7月)
(本ページはプロモーションが含まれています)
今回は、HP 社のデスクトップPC 「h8-1080jp」(夏モデル)の試用機をお借りしたので、実機でのベンチマークテストも交えたレビュー評価を以下書いて行きます。
本機の外観から解りますように、相変わらずミニタワー型ながら、他のBTOショップブランドPCとは、一味違ったメーカーブランドらしさを感じさせる仕上がりのフォルムのケースが使われているのが大きな特徴です。
まず、このモデルシリーズには「Tower of AION 認定モデル」や下位の<h8-1060jp/CT>には「TERA 推奨認定モデル」もあり、本レビューもゲーム性能を中心の評価となります。Tower of AIONゲームは、評価も割と高いため、各社が販売しているのですが、4Gamer.netでの最近(4〜5月)のコメントを挙げて置きます。
★HPのゲーム認定モデルPC一覧
・サービス開始当初の悪評より実態は全然よい、オススメのゲーム。
・ゲームの出来はいい
・どちらかというと良作です
・MMORPGの中では間違いなく良ゲーム
・やってみる価値はあるかも・・・
さて、このカテゴリーでは、前に挙げた3Dゲーム度のチェック項目を調べながら、各社の代表的3Dゲームパソコンを紹介していますが、本機はフラッグシップモデルの1つということで、本格サーバー(※サーバー・ワークステーション入門参照)としての機能を備えている点も大変ユニークです。
まず、テスト機のCPUとグラフィックカードについて、チェック確認して見ました。
【主要パーツの実装をチェック】
高性能モデルということで、
CPU:Core™ i7 -2600 (4コア8スレッド)
3.40 GHz、ターボ時 3.8GHz(最大)
8MB L3 キャッシュ
詳細は、CPU性能一覧表−intel編で確認下さい。
次に、グラフィックカードは、
Direct X11対応
ビデオメモリー1.0GB GDDR5標準
CUDAコア= 192
SP clock=
1800MHz
GPUコア速度900MHz
メモリ速度DataRate:4.1Gbps
【3Dゲーム度の面からチェック】
@ビデオカード塔載GPUとビデオメモリー:どの程度ゲーム向きか?
先に書きましたように、今回のテスト機には、BTO選択可能なカードのうちの上から3番目のNVIDIA GTX 550Ti(1GB) 仕様でした。このカードは、新しいメインストリームGPUの位置付けで、今年3月発売されたものです。
コストの割りに性能が高いため、他社のタワーオブアイオン推奨モデルでもよく使われている人気のカードです。
選択肢にあったビデオカードは、●NVIDIA GeForce GTX460(2GB/1GB)、●AMD Radeon HD6850(1GB)、●NVIDIA GeForce GTX 550Ti(1GB)、●NVIDIA GeForce GT530(2GB)
2スロット取り付けで、VGA専用電源コネクタは6ピンでした。
映像出力コネクターは、DVI-I 端子 x 2、ミニHDMI端子、
また、上部にSLI動作のための、接続ブリッジコネクタ用の取り付け部が見えます。(本機では、PCI exスロットが1つのため、SLI動作は不可。)
本品の製造メーカは、不明ですが、HPブランドOEM品でした。
(参考ページ:3Dゲーム用グラフィック・チップ(GPU)性能比較・評価一覧表をご覧下さい。)
まず最初に、パソコンの一般性能を示す指数である、マイクロソフトの「Windows エクスペリエンス インデックス」を取って見ました。
【Windows エクスペリエンス インデックス】
このスコアの範囲は 1.0 〜 7.9(最大) です。
マイクロソフト(Windows 7)によれば、「基本スコアは、メインメモリ、CPU、ハードディスク、デスクトップ上の一般的なグラフィックス性能、3-D グラフィックス機能など、コンピューターのさまざまな部分の機能に基づいた、システムの最低限の性能を表すものとされ、一番小さい数字が採用されます。
基本スコアが 6.0 または 7.0 のコンピューターには高速なハード ディスクが備わっていて、マルチプレーヤーや 3D ゲーム、HDTV(高精細テレビ ) コンテンツの録画や再生など、グラフィックを多用する高性能のエクスペリエンスをサポートできる。」と書かれています。
基本スコアが7.3(最大でも7.9)なので、一番上のかなり良い評価のPCということになります。しかし、基本スコアは、一番数字の小さい機能部から採られ、この箇所がさらに性能向上のための改善箇所の指摘ともなっています。
従って、ゲームPCとしては、「NVIDIA GTX 550Ti では、グラフィックス性能が弱い」という指摘を受け入れ、ビデオカードは、NVIDIA GeForce GTX460をBTO選択するのが賢いと言えるでしょう。
さて次に、参考までに、ファイナルファンタジーFFXIV公式ベンチマーク(オフィシャルベンチマークソフト、ダウンロードページ)を取って見ました。
【ファイナルファンタジーFFXIV公式ベンチの結果スコア】
Low(1280 x 720)でのスコア:4437前後(種族「ヒューラン」女で)
この数字は、下記の判定レベルでやや快適動作に属していました。
実は、もう少し上の性能が出ると思っていたのですが、FF14のグラフィックが綺麗で高精細なため、(CPUの性能を上げるよりも効果のある)グラフィック性能が必要なようです。(※参考:3DMarkベンチのスコア計算法から見た性能アップ研究)
「Tower of AION ゲーム」では、問題なく快適であるとしても、ファイナルファンタジーXIVでは、やや快適に区分されますので、ここでもやはり、ビデオカードは、NVIDIA GeForce GTX460をBTO選択するのが賢いと言えるでしょう。
・8000以上:非常に快適
非常に快適に動作すると思われます。お好みの設定でお楽しみください。
・5500〜7999:とても快適
とても快適な動作が見込めます。描画クオリティを高めに設定しても、とても快適に動作すると思われます。
・4500〜5499:快適
快適な動作が見込めます。描画クオリティを高めにしても快適に動作すると思われます。
・3000〜4499:やや快適
標準的な動作が見込めます。余裕が有れば描画クオリティの調整をお勧めいたします。
・2500〜2999:普通
標準的な動作が見込めます。
(中央の三角ボタンをクリックで、視聴出来ます。)
(「ヒューラン」女の部分的シーン)
A塔載のCPU:?
試用機は、CPU:Core i7 -2600 (4コア8スレッド、3.40 GHz、ターボ時 3.8GHz(最大)、8MB L3 キャッシュ)でしたが、下記の多数からBTO選択できます。
★HP Directplusモデル:h8-1080jp/CTでは、Core i5 -2400/2405s 、Core i7 -2600
★HP Directplusモデル:h8-1060jp/CTでは、AMD Phenom II X6 1065T、1100T
★HP Directplusモデル:h8-1090jp/CTでは、Core i7 -960/970 、Core i7 -990X EE
B塔載のメインメモリー:?
標準仕様は、4GB(2GB×2)のようですが、試用機には、写真のSamsung 純正品のDDR3-10600、4GBが3枚で、合計12GB(デュアルチャネル仕様)が付いていました。
型式:4GB 2Rx8 PC3-10600U-09-10-B0、M378B5273CH0-CH9 1110( 両面実装16チップ BGA)。
これは申し分ない大容量、高速仕様です。エクスペリエンス インデックスでも、7.6の評価でした。Tower of AION クラスのゲームでは、標準でもいけるのではないでしょうか。
C塔載のハードディスク:?
標準仕様は、1TB のようですが、試用機には、信頼性の高いSeagate製の、1TB (SATA-2)が1基と、(高速化のための、)OSがインストールされた、SSDが1基ついていました。
SSD:160GB、intel SSDSA2M160G2HP
HDD:ST31000528AS (S-ATA2 7200rpm)
SSDは、下の写真のHDDの下側にあるため見えません。性能はエクスペリエンス インデックスでも、7.8という最上級の評価でした。
(←貸し出し機の擬似BTXケースの右側サイドカバー開けた所)
D信頼性・その他:
3Dゲーム機は、GPUやCPUの負荷率が高くなりますので、発熱が多くあり、冷却が十分かどうか。電源容量が十分か、どうか。
電源には、 600W(MAX)(DPS-600WBA)、静音設計の電源を標準搭載でした。パワーに不足はないと思います。電源メーカーは、DELTAエレクトロニクスのラベル表記があり、HPパソコンでは通常このブランド(OEM品)が採用されています。
ケースの大きな特徴は、BTX構造の仕様である点です。ケースの取り外しカバーの面が、ATX と逆の右側面であることに注意下さい。
正確には、BTX規格ではなく、注意深く見ますと、マザーボードと電源は、ATX仕様品を倒立させて部品の共通化を図った匠な設計です。
これは、いつもながら感心するのですが、非常によい優れたアイデアと思います。(初心者のBTX フォームパソコン入門参照)
Pentium Dという発熱の激しいCPUの時代に登場した、このBTX規格というシャーシから、(ATX規格ケースに対して)冷却が必要な主要部品を効率よく冷やすための部品配置とエアーフローの確保が行なわれました。(ただ、ATXとの互換性がないパーツも出るため、現在もまだ、あまり普及はしてないようです。このため本機も擬似BTX構造の専用ケースです。)
写真のように、左下奥のハードディスク2個も垂直方向に縦置きにされ、マザーボードの主要発熱部品が、水平に直線上にレイアウトされてるために、エアーフロー(ほぼ左から右へ)中に自然と置かれ、右側の冷却ファンで排気されることになります。(ケース上方にあがった熱は、電源内のファンで排出される。)
よく見るとケースのフロント下部がほんの少し上に持ち上げられていて、ケースの底部からも吸気がされるような穴の空いた構造に出来ています。
CPUやHDD、メモリーなど熱に弱い部品がケース下の方の通気がよい低温度エリアに配置され、パソコンの信頼性が高まっているのがよく解ります。
以上ケース内部の冷却性は、十分ある構造となっています。使用環境の温度表示は、大手メーカーで標準的な温度 5 〜35℃でした。 また、ケースサイズをチェックすると、寸法が、高415×幅175×奥412mmのミニタワー型、重さが約 11kg でした。
次に重要なパーツである、マザーボードは、ブランド名の記載がなく、残念ながらOEMのメーカーは分かりませんでした。
このマザーは、インテル H67 チップセット採用で、このチップセットは、Core i7 やDDR3タイプのデュアルチャネルメモリーに対応し、全体的なシステム・パフォーマンスを向上させた最新のものです。
【サーバー機能面からチェック】:本格的サーバー機能
●ハードディスク構成
本機は、購入時に(BTO選択 の欄で)ハードディスク2基のRAID構成を選ぶと、ストライピング(RAID 0は、SSD)か、ミラーリング(RAID 1は、HDD)を選択できます。
ミラーリング(RAID 1)というのは、文字通り、全く同一の現在のディスク内容が2つ常時取れているという、サーバー機能としては必要不可欠のものです。(ストライピング(RAID 0)は、ディスクの読み書きの速度がほぼ2倍高速化されるというプロ仕様です。)
この辺は、図柄入りの詳しい説明が、このページの下の方にありますのでそちらをご覧下さい。大変解りやすく書かれています。
上の2つの機能を合わせた、RAID 0+1 が設定可能な(4基のHDDとなる)レイド構成は、BTOカスタマイズ欄には、残念ながらありませんでした。これがあれば、本格サーバーとして鬼に金棒、ベストな構成になります。
【魅力的な機能】
その他の魅力的な機能がなど多数ありますが、気づきにくいものを挙げますと、
●タワートップ・トレー:フロントの上部に、USB3.0ポートが2個あり、ここにUSB接続機器を置いて充電などしても、多少へこんでいるので、落ちにくい構造となっています。
●USB3.0対応のポータブル・ドライブ「HP USB3.0 2TB Personal Media External Drive」(オプション):2TBという大容量の動画ファイルの移動もスムーズに出来る。
●安心の「東京生産」で、フルカスタマイズでも、最短 5日で納品(東京・昭島工場で製造のため)
などがあります。
以上のハードウェアチェックから、BTOパソコンメーカーとしての一般想像より、良心的なパーツ採用、信頼度の高い設計思想などが感じられました。
以上、日本HP社の「h8-1080jp 」について、その性能面を中心にしたレビュー評価・紹介でした。
価格は、<h8-1080jp/CT> Tower of AION 推奨認定モデル
で、OS、Windows 7 Home Premium 64bit SP1インストールの場合、¥109,830 〜です。なお、モニターは付属しません。
■サイト内の関連ページ: 直販サイト『 日本HP 』ブランドPCを徹底評価
2011年7月記