初心者にやさしいマザーボード選び(更新版)
(本ページはプロモーションが含まれています)
■関連ページ:自作の経験ある方は、
●【 解りやすいマザーボード・チップセット一覧表-intel CPU編 】
●【 解りやすいマザーボード・チップセット一覧表-AMD CPU編 】
もお読み下さい。
(本ページは、旧ページ【初心者にやさしいマザーボード選び】を大幅に更新したものです。ネイティブなクアッドコアCPUであるCore i7 のために作られたチップセット:X58 Express の基本情報を加え、この新カテゴリへ移動しました。)
【 マザーボードの初歩的知識の復習 】
もしあなたが、ハードウェア初心者としたら、マザーボードって何?でしょうね。別名をメインボード(主基板)という国もあります。パソコンにとってホントニ、重要なボード(基板)なのです。沢山のコントロール(制御)チップを乗せているため、様々な機能が、これ1枚に集約されています。
大げさですが、パソコンの歴史は、マザーボードの歴史でもあります。これを制御するメインチップ(LSI)セットは、普通2個から出来ています。よくマザーのチップセットは、何ですか?という言葉を聞いたことのある人もいると思います。(チップセットは、別のグラフィック基板などでも使われますけど、マザーで一番いわれます。)
マザーのチップセットの名前をいうと、そのパソコンの年代が分かるのです。440BX,810などというと古いパソコンだなーということになります。これは、普及期のチップなのでたくさんパソコンが出回りました。40GBのハードディスクを認識しないのです。815は、512MBのメモリーしか付かない、などなどです。
X58 チップセット搭載マザー:P6T(ASUSTeK)
このように、パソコンの基本的性質を決めてしまうのは、このチップセットなのです。また、当然、AMD社のCPU用には、専用のチップセットがあります。現在のマザーは、CPUを変えるとマザー(チップセット)も変わるという風に、ほぼ1対1に対応しています。(逆に、初期の古いマザーは、どんなCPUも乗ったのですが。)
ということは、CPU選びで書いたCPUの種類分マザーの種類があるということになります。(実際は、インテルCPU:コア2シリーズ(ペン4系列) とセレロン(Celeron)の組、そして、AMD社のCPU:Phenom(アスロン系列)とデュロン(Duron)の組というふうに、1つのチップセットで対応可能ですので、もっと少しになります。が、インテルの主流のチップセットも競合メーカーが、NVIDIA、VIAとかSiSとか2、3社あるので、また増えるのです。)
さて、ここでは、あくまでハード初心者がBTOパソコンパーツとして選ぶという観点の話ですので、複雑なことは、別途、後で書くことにします。
この点からは、信頼性の高い、安心のマザーを使ってるBTOパソコン販売サイトを選びたくなります。今回、たくさんのサイトをチェックしましたが、かなりのところがマザーのメーカー表示をしてないのです。チップセットは、インテルX48とかX38のマザーであるという表示が多く、チップセット名の表示さえしてないところもありました。
出来れば、マザーボードのメーカー表示してある方が買い手は安心できます。ごまかしてないと分かるからです。大手メーカーは、パソコンメーカーとして保証するから、あるいは自社でマザー作ってるから必要ない?(実は台湾、中国のOEMが多い)といえます。
しかし、ショップブランド系のBTOパソコンは、標準規格パーツとして、世界のパソコンメーカーへOEM供給してるメジャーなメーカーブランドのマザーを採用してると分かれば、購入者はやはり、安心できます。
この意味で、DOS/V業界でここ数年、定評のあるマザーボード・メーカーを書いておきます。
1.インテル :CPUやチップセットも作ってるので、純正マザーといわれることもある。
2.ASUSTeK :安定と信頼性があることで有名。(TWOTOP が国内販売で育てたメーカー)
3.GIGABYTE :前から、DOS/Vマニアに、人気のブランド。
4.Aopen :各国パソコンメーカーへOEM供給してるメーカー。
5.MSI(MicroStar(微星)) :DOS/Vマニアに、人気のブランド。
6.ECS(エリートグループ):各国パソコンメーカーへOEM供給してるメーカー。
7.Albatron :GIGABYTE社の技術者が設立で、マニアックな製品多。
8.ASRock :プラットフォームの切り替わり時に旧CPUで新世代の機能が使えるような製品を出すなど、ちょっと変わったメーカー(4Gamerの言)
もちろん、ここに挙げたメーカー使ってるから、絶対だいじょうぶと言ってる訳ではありませんのでご理解お願いします。絶対、壊れない、だいじょうぶのパソコン自体ありませんので。
さて、以上はマザー全般の基本的な話ですが、ここからは、もう少しマザーボードの理解を深めたい方のために、内部つまり、チップセットの基本的構成について、少し書いておく必要があると思います。
【 マザーボードのチップセット構成 】
そもそもマザーボード・チップセットと呼ぶ理由は、2つのチップから組(セット)として使用されたためです。古くから、この2つは、ノースブリッジ(2個組のメインチップでインテルでは、MCHと言う)とサウスブリッジ(2個組の副チップでインテルでは、ICHと言う)という名前で構成されています。
この2個セットでパソコンは、基本動作するのですが、その後、たくさんの機能が追加されたため、これ以外にも、オプション機能として選択できるように、多くのマザーボード用制御チップが搭載されています。
以下、最新のCore i7 用に開発されたインテルチップセット:X58 Express を例に挙げて、その1つ前のチップセット、X48と比較したいと思います。少しばかり専門用語が出てきますが、ぜひ感覚的に読んでみて下さい。
このX58チップセットの新しい特徴として、Core 2シリーズまでは(チップセットの)ノースブリッジ側にあったメモリコントローラが、CPU側に搭載され始めたことがあります。メインメモリーをもっとも頻繁に使うのはCPUですから、ダイレクト接続で、さらに高速化の構造になったということです。
さらに、CPUとメモリが3チャネル(DDR3専用トリプルチャネル)接続されました。このため、(いままではノースブリッジMCHを介してメインメモリーにアクセスしていた従来に比べ)、チップ間のトラフィックが大きく軽減され、図のQPI ( Quick Path Interconnect )と、新しく名づけられた接続インターフェイスの部分で、12.8GB/s→25.6GB/sへ高速化されました。
この結果、メモリーアクセス帯域も高速化されたのです。なお、CPUのバス速度(CPUとチップセット間を接続するデータバスの動作速度)を指すFSB(フロントサイドバス:Front Side Bus)という、長年使われてきた従来の呼称は、なくなり、QPIがこれに置き替わりました。実際、高速のCPUは、このQPIが速いのです。(例:Core i7 975EE :QPI = 6.4GT/s、Core i7 920 :QPI = 4.8GT/s※、など。※注記GT/sとは?)
【 Core i7 の、X58 Express チップセット 】
(従来のCore 2シリーズまでのチップセットのノースブリッジ形式:MCH(Memory Controller Hub)は、 IOH( Input/Output Hub )という名称に変更された。本図はインテルサイトより引用しました。)
本ブロック図から、ノースブリッジ IOHの働きは、CPUとグラフィックス制御に特化し、サウスブリッジが残りの接続できる機能や機器をコントロールしてるのが分かります。
例えば、●6個のシリアルATA デバイスが3Gbit/秒の転送速度で接続できます。eSATAというのは、シリアルATA で接続できる外付けの(主にハードディスク)機器用で、専用のコネクタがここから出ます。
これ以外に、サウスブリッジ(ICH )に搭載の機能は、
●インテル・オンボードサウンド(intel High Definition Audio)、
●12チャネルのUSB2.0ポート接続機能、
●拡張カードである、PCI-Expressカード(6個まで)増設機能、
●1000BASE-T(1 Gbit-LAN )までのLAN機能、
●そして、目には見えませんが、BIOS(バイオス)制御機能
などがあり、これらは従来のサウスブリッジ機能とほとんど変わっていないようです。
また、サウスブリッジのICH10とICH10Rの大きな違いは●RAID機能の有無です。サウスブリッジが、ICH10Rのチップセット構成であれば、RAID対応できるため、RAID 0/1/0+1/5設定が出来ます。
【1つ前のCore 2シリーズまでの、X48 Express チップセット】
(これまでは、ノースブリッジのMCHに、メモリーコントローラがありました。サウスブリッジの、ICHという名称は従来から同じです。本図はインテルサイトより引用しました。)
以上、かなり大雑把にマザーボードを選択する時の要点などを概観しました。さらに、自作の経験ある方は下記のマザーボード・チップセット一覧表のページへお進み下さい。 チップセットから決まるCPU、メモリー対応やオンボード・グラフィックスの性能、ペアに出来るチップ構成などが理解できます。
※■注記)GT/sとは? メモリーDDR3-1600の例: 1.6GT/sec 実は1600Mbps(旧1600MHz/sec)
(参照は:Computer Desktop Encyclopedia: MT/secより 以下原文のまま)
MegaTransfers per SECond?
A measurement of bus and channel speed in millions of "effective" cycles per second. Also written as "MT/s," it is a rating of the actual, delivered speed rather than the frequency of the clock. For example, if timing is derived from both the rising and falling edges of the cycle rather than one complete cycle, a 400 MHz clock yields 800 MT/sec.
GigaTransfers GT/sec?
For "gigatransfers," substitute the M with a G (GT/sec, GT/s). For example, at a double data rate, an 800 MHz clock yields 1.6 GT/sec.
2009年8月 旧ページ追記修正→新カテゴリ移動。
■関連ページ:
●【 解りやすいマザーボード・チップセット一覧表-intel CPU編 】
●【 解りやすいマザーボード・チップセット一覧表-AMD CPU編 】