【実機評価レビュー】サイコムの水冷PC、Aqua-Master3 X58
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★【サイコム(Sycom)編 実機・評価レビュー】:
お借りしたテスト機は:CORSAIR製 水冷ユニット搭載のPC、Aqua-Master3 X58でした。
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←テスト機のケースは、AntecブランドのNINE HUNDRED TWO(902)でした。
現在、水冷機構の付いたタワー型を販売してるBTO系のブランドショップは、大変、珍しくなった感があります。思えば、水冷キットは、初夏の頃から、自作DOS/Vショップの目玉商品でした。
今では、水冷ユニット(水冷パック)をCPUクーラーのオプションから指定できるショップも、あまり見かけなくなりました。
これは、インテルがPentium Dの発熱で懲り、高クロック化路線から、クロック当たりの命令処理数( Instruction per Cycle )を増やす「Core マイクロアーキテクチャ」(Core 2 Duo) 方式へ変化したため、CPUが発熱しなくなったこととも関係しています。
そうは言っても、クロックアップして性能アップして見たいというユーザーの欲求は常にあり、最近でもインテルは、クロック倍率フリーのCPU、「Core i7-875K」と「Core i5-655K」を6月始めに発売しています。
AMDはなおさらで、自動Over Clock機能のPhenomII X6、倍率固定解除モデルの、Black Edition(BE)をほとんどの機種に設けています。
お金を使わず性能アップして見たい、試すだけでもやって見たいというクロックアップ欲求は、BTO系パソコンを購入したいと考える人の潜在的な心理とも一致していると考えられます。
従来は、販売する側にとって、取り扱い管理や水漏れリスクを説明する必要もあり、極めてマニアックだった、この水冷ユニット機構が、今では非常に進歩しています。
今回偶然ではありますが、サイコムさん(以下敬称略)から、『CORSAIR製 水冷ユニット搭載のPC、Aqua-Master3 X58』の テスト機をお借りする機会がありましたので、実機でのベンチマークテストも交えたレビュー評価を以下書いて行きます。
←メンテフリーの新水冷ユニット[Corsair CWCH50-1]部分の写真。
左の四角部分が12Cm吸気リアファンの付いたラジエーター部で、CPU真上にポンプ内蔵円筒型冷却ブロックを配置。
サイコムのサイトトップページには、売れ筋ランク3位に、本機:Aqua-Master3が入っていて、その説明には、
「要の水冷機構には、話題の「Corsair CWCH50-1」を採用。
従来の水冷機構は定期的にクーラント液の補充が必要でしたが、「Corsair CWCH50-1」はその必要がないメンテナンスフリー設計により、はじめて水冷PCをお求めの方にも安心・安全・・・。
空冷機構と比較して冷却性能の向上が見込めますので、エンコードや 3Dゲームなど、高負荷の作業で運用される方にお勧め・・・・」
と記載がありました。このため、まずは水冷ユニット系統のチェックを、次に3Dゲーム系周辺を中心にチェックと、レビュー評価をして行きたいと思います。
【水冷ユニットの冷却性能をチェック】
数年前は、「動画の編集をしていると、1回の編集に要する時間が30分かかり、CPU負荷率が100%・・・」、とか「動画をソフトでコンバ−トし始めると、CPUの占有率が常に100%の状態になります。そして、10分程度で電源が突然切れてしまいます。」
とか言われたものです。これは、動画編集ソフト自身の性能の問題や、パソコンのハードやCPU処理性能にも依存しますが、確かにCPUの負荷率が上がるため、CPUクーラーの性能が悪いと熱暴走に近い状態で、強制リセットがかかることもありました。
最近では、さまざまな技術進歩により、改善されているようですが、今回、さらに本マシンの目玉パーツである、水冷ユニット[Corsair CWCH50-1]の冷却性能を温度測定して見ました。
測定には、CPUやGPUコア温度測定ベンチマークソフトである、HWMonitor PRO1.09最新版を用いて、Windows上から行いました。
【連続動画エンコードさせた直後のCPUコアやGPUコア温度】
ペガシスの動画像編集ソフト
「TMPGEnc 4.0 XPress」で、数分間の動画エンコードを連続させた直後のCPUコアやGPUコア温度です。(いずれもチップPN接合部センサーからの測定)
一番左のValueが測定値、その右側は瞬間データです。
CPUコアが4個のためデータが4個ありますが、通常のアイドル状態では、CPUコア1〜4の温度は、38〜40℃程度、GPUは45℃程度でした。
従って、連続動画エンコード作業でも、CPUコア1〜4の温度上昇は、38〜40℃→42〜47℃のため、約4〜7℃です。
また負荷が軽かったためか?GPUコアの温度上昇は、約0〜2℃でした。
【ベンチマークを30分以上連続した直後のCPUコアやGPUコア温度】
次に、3DMark 06 ベンチマークを30分以上連続している時の、一番重い(フレームレートが最大130fps程度の)グラフィックテスト直後のCPUコアやGPUコア温度を測定しました。
今回このベンチの方が、負荷が高いのですが、それでもCPUコア1〜4の温度は、41〜53℃程度、GPUは62〜67℃程度でした。
従って、一番重い(フレームレートが最大130fps程度の)グラフィックテスト直後でも、CPUコア1〜4の温度上昇は、38〜40℃→41〜53℃のため、約3〜13℃です。水冷ユニットのないGPUコアの温度上昇は、約45℃→62〜67℃のため、約17〜22℃と、かなり上がりました。
【PCケース庫内温度】
このHDD温度は、PCケース庫内温度が、31℃であることを示しています。
室内温度が28℃ですから、3℃程度の温度上昇でした。
さて、次に水冷ユニット[Corsair CWCH50-1]の本体ポンプ部分の温度をざっくりですが、測定して見ました。
←CPUケース温度上昇を測定中の写真
写真は、1級温度計を、CPUに取り付けた水冷ユニット円筒部(ポンプ内蔵)の根本部分に押し付けて測定しているところです。
いわゆるCPU外部ケース温度(Tc)を測定したつもりですが、測定室の室温が28℃(空調なし)のときに、Tc=34℃を示しました。
これはわずかに、約6℃の温度上昇ということになります。円筒部根本を手で触っても、ほんのりと暖かい程度ですので、実感とも一致します。
ケースの蓋を閉めれば、PCケース庫内温度が上昇しますが、それでもケース内部温度からの+約6℃の温度上昇ということになります。(CPU負荷のかかる作業を行ったため、ケース庫内温度が仮に40℃まで上がったとしても、本体ポンプ部分は約46℃ということです。)
以上で、水冷ユニットの性能チェックは終わりですが、だいぶ前に【 水冷式CPUクーラー搭載パソコン入門 】で書いたのですが、
「じっさいに、2004年筆者の店で販売した製品例でいいますと、Pentium 4 プレスコット3.2GHZ クラスで、韓国の3RシステムのPOSEIDON:WCL-03 という水冷クーラー(¥8,980程度)を使いますと、10℃ほどCPUの温度が下がりました。これは、CPUクーラーを比較したことのある人なら分かるのですが、画期的な数字です。」
今回のテスト機の場合は、本水冷ユニットとCPUクーラーとを交換測定する訳にはいかなかったのでその温度低減効果の比較は出来ませんが、この10℃という数字以上は出ている気もします。
【3Dゲーム度の面からハードウェアをチェック】
さて本機は、サイトのページを見ますと、グラフィックカードには、Geforce G210 が標準仕様ですが、テスト機では、ATIの Radeon HD 5770 1GBと高性能なカードが付いていました。また、これ以外のパーツは、CPUに、Core i7-930 など標準仕様のものが搭載されていました。
(テスト機の3DMark Vantage [ Graphics Test 1: Jane Nash ] 画面→
なぜか発色をあざやかに感じるのは私だけでしょうか。)
さて、ハードウェアを性能面からチェックして行くには、やりたいゲームの公式サイトへ行きますと、最低のハードウェアの環境が公表されています。このハード仕様の数字は最低限度のものを示しているので、軽くクリアできる性能とした方が良いでしょう。
@ビデオカード塔載GPUとビデオメモリー:
今回のテスト機は、ATIのDirectX 11対応品で、高性能のGPU、 Radeon HD 5770 1GBが搭載されていました。重量級パワーゲーム動作推奨PCでも、Nvidia のGeForce GTS 250 が標準搭載されている現状において、その+30%程度グラフィック性能の高いGPUであるため、動作しないゲームは、ほとんどないと思われますが、ベンチマークはどのくらい出るのでしょうか?
(GPU性能ランク付は3Dゲーム用グラフィック・チップ(GPU)性能比較・評価一覧表をご覧下さい。)
テスト機に搭載のグラフィックカードは、マニア向けのHISブランドの、Radeon HD 5770 1GB(GDDR5)で、CrossFireX仕様 、出力 DVI-I x2 という仕様でした。
これは製品コード H577Q1GDから調べると、コア・クロック 850 MHz、メモリ・クロック 4.8Gbps /// MHz 、メモリ・サイズ 1024 MBの標準仕様版でした。(HISからは、コアが875 MHz、メモリ クロック 5Gbps /// MHzのオーバークロック版も販売されている。)
2スロット占有してしまいますが、ヒートパイプ冷却方式とシロッコFANがついているため、音の静かさを追求した設計仕様のものです。
今回、テスト機で、3DMark Vantage、3DMark06ベンチマークを取って見ましたところ、結果のスコアは、いずれもかなりのレベルの数字でした。
3DMark Vantageスコア:P10902、
グラフィックスコア:9618、
CPUスコア:18179
(但し、測定条件は、無料版の標準デフォルト設定 Performance、
解像度1280 X 1024 No Anti-Aliasing)
3DMark06 スコア:15969、
SM2.0スコア:6294、
SM3.0スコア:7102、
CPUスコア:5058
(但し、解像度 1280X1024 No Anti-Aliasing)
高性能なハードウェア構成が要求される「タワー オブ アイオンやモンスターハンター フロンティア」などのゲーム動作推奨PCでも、(CPUがCore i7-860で、) Nvidia のGeForce GTS 250が標準搭載されている各社の現状において、そのベンチマーク・スコアは、3DMark Vantage:P6972、3DMark06 :14077(ドスパラPrime Galleria HG の例)程度なので、動作しないゲームは、ほとんどない高さのゲーム性能と思われます。
A塔載のCPU: Core2 Duo以降、またはAthlon64 X2以降か?
CPUは、本機の標準仕様、Core i7-930です。これは、2010年2月発売のネイティブ 4コア 2.80GHz / L3キャッシュ8MB / HT(ハイパースレッド)対応と言った仕様のものです。
このCPUには、「Turbo Boost機能(オーバークロック)」があり、大変ユニークです。これは複数のスレッド処理(HT)数の要求が少なく、それよりも、動作速度がを上げた方が良いと判断される状況では、4つの稼動コア数を減らして、動作クロックを引き上げるというものです。
Core i7-930の定格動作速度は、2.8GHz ですが、このターボブーストが働くと、+133MHzずつ周波数が上がり、1−2コア動作では、3.06 GHz(最大)まで、クロックアップします。
このため、ゲーム中などは、ターボ・ブーストが有利に働くことになります。
出荷時点のBIOSは、ターボ・ブースト機能オンですが、2009年9月の実機評価で取ったターボ・ブーストオフ(BIOSで)のベンチマーク比較では、ターボ・ブーストが働いたため、(従来の定格速度に対して)CPUスコアは、約+6%くらい上がり、3DMark06総スコアは、+4%上がっているのが確認されています。
(テスト機の3DMark 06 [ Canyon Flight ] 画面→)
Windows 7 になったからでしょうか?
発色があざやかに感じられるので、
他のカードと比較のために、掲載した写真です。
さて、NVIDIA社の GeForce GTX系カードは、3D リアルタイム物理演算エンジン「NVIDIA PhysX」に対応しているため、「爆発やその破片、風になびく髪の毛の動きや、物体の破壊など、オブジェクトの「動き」を物理法則に従ってリアルに描写することが出来るなどと言われています。
【ベンチマークテスト:3DMark Vantage [ Cpu test2 ] 】
今回、図らずも、本機に搭載のATI社ビデオカードRadeon HD 5770 には、このNVIDIA社 PhysXに相当する機能がないことが確認されました。それを検証するベンチマーク [ Cpu test2 ] の動画映像も取ったので、参考のため掲載しておきました。
以下は、西川善司氏連載 / 完全理解「3DMark Vantage」(4)CPU Test&スコアの計算方法(出典)からの引用を含めた解説です。
このベンチでは「複葉機がドーナツの中をくぐったり、衝突爆発したりする」処理は、CPU各1スレッドごとに、独立に行われているということです。
ゲートペアがCPUの1スレッド処理割り当てとなっていて,各ゲートペア(各CPUスレッド)は“自分達”をくぐってくる複葉機を管理している。だから、各機の飛行処理、衝突判定(および破壊)処理、飛散処理といったジョブを、ゲートペア単位で処理しているという。
この動画から分かるように、本ベンチでは、8個のゲートのペア(写真のドーナツと2本柱:ゲートペア)が観測、確認されました。ただ、飛行速度がどうも遅いですね。
西川氏によれば、このテストでは、CPUコアの数とPhysXアクセラレーション機能の有無で、ゲートのペアの数が変化するという。
PhysXアクセラレーション機能が付いてないシステムにおいては、CPUコア(スレッド)の数だけしかゲートペアが生成されないが、PhysXアクセラレーション機能が付いてる場合には、まずCPUコアの数に関係なく4つのゲートペアが生成され、同時にCPUのスレッドの1つがPhysXアクセラレーション機能の制御に取られる。(一番手前の2本柱にはドーナツがない)そのため 4+(CPUのスレッド−1)個のゲートペア数になるという。
PhysXアクセラレーション機能が付いているものとすれば、本機の仕様だと、4+8−1 =11ゲートペアとなるはずだが、映像には8個しか発生しない。
PhysXアクセラレーション機能が付いていないとすれば、「CPUコア(スレッド)の数だけしかゲートペアが生成されない」ということなので、本機の場合、4コアx 2=8個であり、動画と完全に一致している。(ただ、ドーナツがない一番手前の2本柱には、どのCPUスレッド処理が対応してるのだろうか?ふと疑問が残ってしまった。)
3DMark Vantageの [ Cpu test2 ] は、Physics Test (Crash’n’Burn Physics)と言われ、物理シミュレーション負荷テストというテーマが設定されている。PhysXアクセラレーション機能が付いていないRadeon HD 5770 では、どういった違いがあるのだろうか。西川氏によれば、
●「物理シミュレーションが用いられるのは,その飛来する複葉機同士の衝突判定や,破壊された破片が飛散する挙動などの制御だ・・・。」
●「まず複葉機は12個の剛体パーツから構成され,各パーツは仮想的な糊(のり)で接合されている。そのため,衝撃を受けたときの壊れ方は,12個のパーツ単位になるわけだが,「どう壊れるか」は衝突の仕方に依存し,さらに飛散する破片(=各剛体パーツ)の挙動も,アニメーションやスクリプトではなく、PhysXライブラリの剛体物理シミュレーションによって決定されている。」
●「各機体は赤や青の煙を吐きながら飛行するが,この煙の挙動はPhysXライブラリにある流体物理シミュレーションを利用して実現している。」
ということなので、
比較のため、PhysXアクセラレーション機能が付いたNVIDIA GeForce GTX480搭載機で前回に取った、3DMark Vantage [ cpu test2 ]の動画を下に掲載しておきます。(GPUの性能こそだいぶ格上ですが、CPUは、Core i7-860とそれほどの差はない。)
まず、Radeon HD 5770 の本機では、ほとんど観測できなかった?、「複葉機同士の衝突判定や,破壊された破片が飛散する挙動」が非常によく観察されます。また、そのスピードが大変速いのも確認できます。GPU性能が格上とは言えこれが、PhysX機能オンの性能差なのでしょうか。今回、新鮮な驚きを感じました。
この差が出る問題は、ビデオカードと原因がはっきりしているため、PhysXアクセラレーション機能が付いたGeForce GTS250、GTX285 なども、本機のBTO選択肢にあるので、それを選んだら問題はなくなると思います。(このレビューがサイコムの本機、Aqua-Master3の評価を落とすものでは、全くありませんので念のため書いて置きます。)
さて、「3Dゲーム度の面からハードウェアをチェック」は、まだまだ続きます。
B塔載のメインメモリー: 種類は、DDR3か?容量は、速度は?
写真のシールには、RBU1333D3U9SR8/1G の記載が見られ、ブランド名はありませんでした。標準仕様の、3GBメモリで、DDR3、1GBが3枚(トリプルチャネル仕様 DDR3-1333MHz(PC3-10600)、1GB X 3)付いていました。搭載のチップは、kingstone 製品で、片面8個のBGA仕様です。
Kingstoneブランドのシールが貼ってあると、さらに信頼が高まるのですが、シールがないので、「サイコム専用のOEMメモリー」と思われます。
C塔載のハードディスク: 種類は、シリアルATA2(SATA-II)以降、か?
ハードディスクは、Hitachiブランドの、1.0TB (SATA-2)が、1基付いていました。型番:HDS721010CLA332( 7200rpm 32MB cash) 容量と、高速性も含め、十分と思います。
また、HDDのメーカーブランドは、見積もりカスタマイズのページで、Seagate、WesternDigital、インテルSSDなどBTOカスタマイズ出来ます。
(←貸し出し機の左側サイドカバー開けた所)
電源がケースの底面に付いているのが、大変ユニークです。
ケースを開けた写真からお分かりのように、広々とした感じを受けるように、作業性の良い広さです。ケーブル回りの組み付けも、きれいに仕上がっていました。
このケースは、 AntecブランドのゲーミングケースNINE HUNDRED TWO(902) というもので、写真からも見えるように、フロントに2個のブルーLED付きの12Cmファンを、リアにも同じ12Cmファン、天板に20Cmファン搭載という、かなりマニアックなものです。
しかし、サイトをみると、標準仕様品は、ThreeHundred(300)、またはThreeHundred Two(302)であるため、今回のテスト品とは、違います。しかし良く見ると、サイトのBTO選択欄には、本機と同じNINE HUNDRED TWO (902)がありますので、ケースを含めフルカスタム化ができる機種ということです。
【本機のNINE HUNDRED TWO (902)仕様】
5インチベイ×9 (最大)、3.5インチベイ×1 (最大) (5→3.5インチドライブベイ変換マウントを使用)、3.5インチシャドーベイ×6(最大)、HDDケージ×2、
天板トップファン:20Cmファン(3段階速度調節可能)×1、リアファン:12Cm×1(3段階速度調節可能)×1、フロント12cmファン(3段階速度調節可能)×2、
前面ポート(ケース上部):USB 2.0×2、eSATA×1、Audio in/out×1、電源スイッチ。
寸法:高474×幅218×奥493mm
←Enermax電源部分の写真
D信頼性・その他:GPUやCPUの負荷率が高くなりますので、発熱が多くあり、冷却が十分かどうか。電源容量が十分か、どうか。
電源は、Enermaxブランドの ELT500AWT-ECO 500Wで、静音設計の電源で、こちらはホームページの標準品を搭載していました。
この電源は、大変マニア好みのコネクター接続方式(両端がコネクター)を取っています。ただ、マザーボード接続コネクターは片側1個のみです。
Aqua-Master3 標準のケースは、本テスト機のNINE HUNDRED TWO と違ったのですが、同じAntec製品のため、水冷ユニットや電源の配置、3個の冷却ファンなどの配置は、標準ケースと同じため、冷却エアーフローは、ほとんど変わりません。
12Cmのケースファンが、フロント下2個と、リア1個、天板に1個と、計4個あり、フロント下から外気吸入されたエアーフローは、HDDやCPUを冷却し、後ろや天板トップのファンで強力に排気されることになります。
また、電源自体の内部にも吸気用の12Cmファンがあり、ここからも電源部を通って外部に排気されます。
以上ケース内部の冷却性は、十分ある構造となっています。
次に重要なパーツである、マザーボードは、Asusブランドの、P6T SE でした。
このマザーは、ハイエンドチップセットの、Intel X58 Expressチップを搭載のものです。
詳しくは、解りやすいマザーボード・チップセット一覧表(intel CPU)の方に、書きましたが、LGA1366ソケットのCore i7という、メインストリームよりもワークステーションなど上位向けパソコンの位置付けです。
このP6T SEは、X58搭載マザーとして、Asus社では、エントリーモデルとされていますが、LGA1366 CPU対応、高速なTriple-Channelタイプの DD3メモリー対応で6個のDIMMスロット採用、「ATI CrossFireX」対応、オーバークロックユーティリティ「TurboV」採用、などの特徴があります。
以上だいぶ長くなりましたが、サイコムの水冷PC、 Aqua-Master3 X58は、優れた冷却性能と3Dゲームや動画映像の編集にもかなり強い、フルカスタマイズ出来るBTOパソコンと言えます。
グラフィックカードをOpen GL系のものにすれば、高い信頼性が要求される業務用のクリエイター向けパソコンにも簡単に変更出来るでしょう。
サイコムの水冷PC Aqua-Master3 X58は、本テスト機の構成でWindows7 Home Premium 32bit インストール版では、サイトからの見積もり価格が¥131,860円となりました。
2010年7月記
【サイト内の関連ページ】
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